【この漫画が面白いかどうかはオレが決めるよ】打ち切り漫画レビュー「サムライ8 八丸伝」

打ち切り漫画レビュー「サムライ8 八丸伝」【この漫画が面白いかどうかはオレが決めるよ】

みなさんこんにちは 漫画チャンネルのまんちゃん です。

はい、本日紹介する打ち切り漫画は「サムライ8 八丸伝」になります。

原作は言わずと知れた岸本斉史先生です。

そして作画を担当するのは、岸本先生のアシスタントを9年勤め上げ、岸本先生も嫉妬するほどの画力だという大久保彰先生です。

作品情報

作者

原作:岸本斉史
作画:大久保彰

掲載誌

週刊少年ジャンプ

あらすじ

主人公の八丸は生まれつき体が弱く、父親の造った生命維持装置に繋がれていないと生きていけないという境遇で育ってきました。

生命維持装置はさながら彼を繋ぐ鎖のようで、家の外にすら出られず毎日ゲームをして過ごしています。

そんな日々を過ごしていたある日、ペットのロボットが八丸のもとに謎の球体を持ってきます。

お、ギョーンギョーン展開か?

変なおっさんが中に入ってるんでしょ。

ちがいますが、近いです。

その球体の正体は、猫型ロボット侍・ダルマでした。

侍に憧れる八丸はダルマを師匠と呼び、侍になる方法を聞くのですが、ダルマは侍になりたいなら「死ぬ覚悟」が必要だ、としか教えてくれません。

ときを同じくして、八丸を侍にするためのパーツであるロッカーボールを探していた父親は取引相手の浪人に裏切られ人質として捕らわれてしまいます。

その浪人の目的は八丸の体内に収められた侍魂なのですが、侍魂を得るためには八丸が死ぬ必要があり、侍は八丸に父親の命と引き換えに切腹をするよう命じます。

そして父親のため切腹し、命を投げ出す八丸。

しかししばらくすると、絶命したはずの八丸は「侍」へと生まれ変わり、浪人を圧倒して父親を救い出します。

さあ、侍となり、体の自由を手に入れた八丸は、銀河をかける大冒険へと出発するのです!

せ、先生、先生。

いや、途中からよくわからない用語が出てきて、よくわからなかった(小並感)

そもそも侍って何なんだ。

まあ、そうなりますよね。

侍とは宇宙の創造主、不動明王の残した装置・ロッカーボールの付属品である小刀で自らを刺すことで肉体をサイボーグ化された人間のことです。

いや、その説明でもよくわからないけど。

打ち切り理由

実はこの漫画、かなり設定の混みいったSF作品なんです。

なので一話からよくわからない用語が頻出します。

そしてこのSF要素も打ち切り原因の一つですので、早速私の考える打ち切り理由に行きましょう。

  • 設定の複雑さ
  • 主人公の目的が不明瞭
  • 作者としての奢り

になります。

設定の複雑さ

あらすじの時点でわからなかったように設定の複雑さにまずついていけません。

どれほど複雑なのかをわかってもらには、設定自体を説明するしかないので、説明しますね。

まず、この物語の起源は主人公の八丸が侍となる、はるか以前の宇宙まで遡ります。

その頃の宇宙には生命はおろか、星すらなく、重さ0の粒子しか存在しませんでした。

そこに別宇宙より来た不動明王という情報集積体が、自らの体の一部であるH粒子を宇宙全体にばらまきます。

H粒子は重さ0で浮遊していた粒子の動きを妨げることで、その粒子に重さを与えます。

重さを得た粒子は長い時間をかけ、寄り集まり、星となり、星もまた集まり、そこに銀河が生まれます。

しかしそこに不動明王の弟子であるカーラがウスマサ流という不動明王とは違う流派を立ち上げ、今ある宇宙を0に戻し、自らの理想に近づけようとしました。

それを阻止するため、不動明王の金剛夜叉流のダルマを含む侍たちが、銀河を救うため立ち上がります。

銀河を救うためには不動明王が星々を救うための方法を記したとされるパンドラの箱が必要なのですが、箱を開けるためには7つの鍵が必要となります。

で、ダルマは鍵の一つだと思われる八丸のもとに現れたのです。

よく聞いてなかったけど、宇宙規模の話から急に弟子だの流派だのとかいう町の空手道場レベルの話になっておかしいと思った(小並感)

そうなんです。

侍同士のチャンバラの合間に銀河がなんたら、粒子がどうたらが挟まれるので読者は光の速さで置いていかれるんですよ。

その他、多くの設定が作中で語られるのですが、「ぼくのかんがえた最強の設定資料集」の断片をパラパラと見せられているだけで物語として頭に入ってこないのです。

この設定ラッシュで多くの読者は振り落とされたでしょう。

情報集積体だか、思念体だかわかりませんが、そういうのはラノベの中の美少女にしか許されない設定なのです。

主人公の目的が不明瞭

設定が複雑なのはまだいいとしましょう。

ただ話が一向に面白くならないということは看過できません。この物語がなんで面白くならないんだろ、と考えた時に「主人公の目的がわからない」というのが挙げられます。

壮大な世界観のもと、銀河を救う使命を持っているのは師匠であるダルマで、八丸はただそれに着いていっているだけ。

また、侍と対になり侍の持つ真の力を発揮するため「姫」というヒロインの存在があります。その子と八丸が恋に落ちながら銀河を救う!というボーイミーツガール的な話かと思えばそうでもない。

じゃあ序盤でスサノオ一派に殺されてしまった父親のための復讐劇なのか、違うと思う。

八丸の目的って結局何だったのか?

よくわからなかったです。

この点、前作のNARUTOでは主人公のナルトに「火影になる!」という明確な目標があり、それを達成するための物語でわかりやすかったですよね。

主人公の目的ってそのまま漫画のテーマでもあるので、そこがぼやけてると、文字の滲んだ文章を読んでいるような感じで、理解もできないし、のめりこむこともできないんですよ。

作者としての奢り

ですが、これはここまでに説明した設定の複雑化・主人公の目的がわからない、ことの原因だと考えています。

どういうことか、原作者の岸本先生のインタビュー記事を引用しながらご説明します。

侍とSFを組み合わせた本作の成り立ちについては、「SFも好きなので侍ものとSFものの両方を描きたいなと思っていたんですが、年齢的にもそんなに作品をポンポン作るのは無理ですし『それだったら混ぜちゃえば一度に両方描けるな』って考えたんです。

とのこと。

これが原因でしょうね。

元々は侍モノ・SFモノで独立した物語が岸本先生の中にあったのでしょう。

単なる侍モノであれば、家から一歩も出ることができなかった少年・八丸が、ある日、刀を手にすることで剣術の才を発揮し「侍王に俺はなる!」でよかったのです。

それに無理やり宇宙規模のSF要素を混ぜたものだから、銀河系のスケールで描かれるチャンバラ劇というおかしな物語になってしまったんです。

また、同インタビューではこのようにも語られています。

SFに挑戦した理由については「作り手としてすごくおこがましい話ですし、普通はやってはいけないことなんですが、『NARUTO』の作者の新作だったら少しの間は我慢して読んでくれるかなという気持ちがあったんです。

多少SFの設定披露にページ数を割いても読者は我慢してくれるでしょ、というこの気持ちは作者の奢り以外の何物でもないでしょうね。

結果としては我慢できなかった読者に見放され、打ち切りになってしまいました。

まとめ

ほんとに擁護するとこないくらいつまらなかった。

NARUTOの作者による新連載ということで世界的にも期待されていた本作ですが、残念な結果になってしまいました。

いずれまた本気の作品を読んでみたいものですが、もう連載することはないかな…

せめてヒロインだけでも可愛ければ…

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