【理解不能?!】打ち切り漫画レビュー「サクラテツ対話篇」

みなさんこんにちは 漫画チャンネルのまんちゃん です。

はい、今回ご紹介する打ち切り漫画は「サクラテツ対話篇」になります。

封神演義がヒット作となったあとの藤崎竜先生の漫画ですが、週刊少年ジャンプにて2002年1月号から21号まで連載されていました。

封神演義が好きだったので、サクラテツ対話篇も当時ジャンプで読んでいたはずなのですが、今回読み直すまで完全に記憶から離れていました。ですが、読んですぐ思い出しました。話がぶっ飛びすぎていて小学生時分の私にはついていけなかったやつだコレ。

作品情報

作者

藤崎竜

掲載誌

週刊少年ジャンプ
2002年 1号-21号

あらすじ

サクラテツ対話篇はフジリュー先生のギャグセンスの粋を集めた漫画です。

全2巻という短さ故に、エンジン全開のままゴールまでハイテンションなギャグ展開が続きます。私も、振り落とされないようにするのが精一杯でした。

とうわけであらすじとしてまとまるか不明ですが、物語をまとめたのでお話しします。

冒頭

主人公は桜テツ。なぜか都市部の駅前一等地に家を構えている祖父のもとで暮らしています。その立地故に維持費が多くかかり、常に貧乏という家庭環境でテツは育ちます。

そのため、テツは幼稚園の頃からアルバイトを始め、睡眠時間は三時間しかないというのです。

労働基準局が黙っていない案件だな。

ヒロイン?フラト登場

というのが、ヒロインであるイデイ・フラトの口から語られます。

なぜフラトがテツの家庭環境まで事細かに把握しているのかというと、彼女はサクラテツ日記という、広辞苑のワ行に差し掛かるほどのページ数でしたためられた観察記録を書いているからでした。

フラトは単にテツの過ごす非日常に興味があって観察日記を書いているだけです。

テツとフラトは同級生で、クラスも同じです。授業中にフラトがいつも通り、テツを観察しながらサクラテツ日記を書いていると、突如空に巨大な樹が現れます。

巨大樹の現れた場所はテツの家の直上だっため、テツは急いで家に帰ると、巨大樹から未来の地球の女王・アリスが出てきます。

アリスは未来の地球がヤバくなってきたのでテキトーな時代に避難してきたと語ります。そして、テツの住む家のある場所が未来では自分が住んでいた場所なのであけわたせと言います。

突然現れた未来人に、自分の土地をわたすことなどできず、一悶着していると、空に大戦艦が現れます。突然現れた未来人に、自分の土地をわたすことなどできず、一悶着していると、空に大戦艦が現れます。

今度はなんだってばよ

未来人・宇宙人・地底人なんでもござれ

それは宇宙海賊王ファイヤアーベントの宇宙船でした。地球侵略のため、手始めにダーツで決めたテツの土地を侵略しにきたというのです。

さて、テツ・未来人・宇宙海賊でみつどもえの土地争奪戦が行われるのかと思いきや、テツの家の直下にある地底帝国の皇帝ジークムントが現れ、全面戦争へと発展するのでした。

このようにサクラテツ対話篇は、何故かテツの住む土地を奪おうとする未来人やら宇宙人やら地底人やらを撃退したり、懐柔したりして何とか土地を守り抜くという非日常が描かれます。その非日常をヒロインのフロトが「サクラテツ対話篇」としてまとめあげるという、地上げファンタジーギャグ漫画なのです。

そんなジャンルの漫画ねえよ。

あらすじ聞く限りだと、面白いのか面白くないのか全くわからない内容だね。

 

 

本作のみどころ!

私的にはですね。こういう荒唐無稽で支離滅裂なお話大好きです。

では例によって、この漫画の面白いところを3つご用意したので紹介します。

  • ぶっとんだ主人公
  • ぶっとんだヒロイン
  • ぶっとんだ物語

になります。

ぶっとんだ主人公

資産である土地を守るためであれば、死を覚悟で地球外生命体にも対抗するっていうのがぶっとんでますよね。

一般男子高校生を自称しながら、飛行中の宇宙戦艦の装甲をひっぺ返し、鉄骨で振り回しながら船内で暴れ、壊滅状態まで追いやる力を持っています。

この力が「バイトしていて体力があるから」の一言で説明されるのも笑えます。

ぶっとんだヒロイン

主人公もさることながら、とにかくヒロイン・フラトの外道っぷりが心地いいです。

ヒロインのフラトは説明した通り、単純にテツの引き起こす非日常に興味があり観察を続けています。そのため展開が面白くなるのであれば、テツがどうなろうと構うことなく茶々を入れたり、奇想天外なことを始めます。

テツが侵略者と土地を巡る争いの中、和平により丸く収めようとする間に入り「双方最後の一兵まで死力を尽くすべし」と話をややこしい方に持って行ったり、日本国大統領に対しテツの土地をせん滅すべしと提言したりします。

テツのことであれば尻の穴のサイズまで知ろうとするところもぶっとんでいて好きです。

ぶっとんだ侵略者たち

あとはもう、とにかく侵略者たちがぶっとんでます。
空高く現れる巨大な目だったり、尻の穴の神や、シンプルに変態だったりとバリエーションに富んでいます。

これら3つのぶっとんだ要素たちが混ざり合い、物語は終盤に向けてどんどんぶっとんだ方向へ加速していきます。

最後は?

終盤では、テツの住む世界が漫画の中であることが明かされ、その「読者」が侵略者として漫画の世界に入りこんできます。

「読者」は漫画の世界でならやりたい放題だとばかりに破壊の限りを尽くします。そこに宇宙海賊・未来人・地底人たちも集結して全面戦争が勃発!
テツは、そんな侵略者たちからの猛攻にボロボロになりながらも、土地を守ろうとするのです。
そして資産を守るのはもちろん大事だが、何より「俺ん家だから」と言うその姿に何故か感動すら覚えるんですよね。
終始ギャグ調で進んでいたのに、最後の最後でしっかり締めにくるんですよ。これがジガのレビューのときに少し語った、緊張と緩和かな、と。

いや、主人公、ヒロイン、侵略者たち、そして物語や設定まで含めて全てぶっ飛んでいて理解できないよ。
ただ最初に行ってた通り、あんまり考えずに、感じる漫画なんだなっていうのはわかった。
で、何となく予想はついているんだけど、なんで打ち切りになってしまったの?

 

打ち切り理由

はい、例によって打ち切り理由を3つほど考えてみました。
・ぶっとんだ主人公
・ぶっとんだヒロイン
・ぶっとんだ侵略者たち
です。

やっぱりね

青いのも理解できなかったように、全編に渡りぶっ飛んだ登場人物・設定・ノリが蔓延しているので、このノリに乗れない人は一切楽しめない漫画だと思います。
ちなみに私はこのノリに乗れるマイノリティの一人だったので大いに楽しめました。

というかフジリュー先生も長く連載しようとは思ってなかったんじゃないかな。もう自分の感性や楽しいと思うことを詰め込んでいる感じがしました。着いてこれるやつだけ着いてこい!みたいな。
かみゆいもそうだけど、ヒット作だしたあとの漫画家さんは一度ふりきった漫画を書きたがるのかもしれませんね。

 

 

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