【ニセコイ作者が描く設定盛り盛りファンタジー?!】打ち切り漫画レビュー「ダブルアーツ」

打ち切り漫画レビュー「ダブルアーツ」【ニセコイ作者が描く設定盛り盛りファンタジー?!】

みなさんこんにちは 漫画チャンネルのまんちゃん です。

本日ご紹介する打ち切り漫画は「ダブルアーツ」になります。

これも打ち切り漫画界隈では有名な漫画ですかね。打ち切りになったことが残念だったという人も多いのではないでしょうか。

作品情報

作者

古味直志

掲載誌

週刊少年ジャンプ
2008年の17号-41号

あらすじ

冒頭

本作の舞台となるのは中世ヨーロッパのような世界。

そこでは、2020年5月現在の現実世界とリンクするかのような流行病がありました。

その流行病は「トロイ」と呼ばれ、感染すると体中に毒が広がり、最後はある発作によって死んでしまうという死の病です。

人類はこの病に700年もの間苦しめられており、これまで延べ10億人もの犠牲者が出ているというのです。

トロイを治療する「シスター」

とある民家でトロイに苦しむ男性が一人。それを見守る家族。

そこに現れたのは主人公の一人「エルレイン」でした。

彼女はシスターと呼ばれる、トロイにかかった患者を治療することのできる特殊な職業に就いている女性です。

 

シスターは生まれつきトロイへの耐性を持っており、患者の体に触れ、患者に溜まった毒を吸い上げることで、治療を行います。

吸い上げた毒はシスター自身にも徐々に蓄積していき、最終的にはシスター自身をも死に追いやってしまうのです。

誰かを助けるには自分の命を投げ出さないといけないなんて非業な運命だね。

襲いくる「発作」

そして、患者を治療して回っていたある日、エルレインにもその時が訪れてしまいます。

そう、「発作」です。

突然の発作に咳ごみ、声も出せなくなるエルレイン。意識が遠のき、これまでかと思った瞬間、一人の男の子が現れ、エルレインを支えるのでした。

すると彼の体に触れた瞬間、たちまちエルレインの発作は止み、一命を取り止めるのです。

彼は、本作のもう一人の主人公であるキリ。なぜか彼に触れるとトロイによる病状の進行が止まるという特異体質の持ち主なのです。つまり彼の手を握るなどして、体に触れている限りはトロイによって死ぬことがないのです!

 

さて、それに気づいたエルレインはキリこそがこの世界を救う救世主になるのではないかと、シスター協会本部に報告するのですが、その報告を聞いた本部より課せられた使命は、「つないだその手を離すな」でした。

ここで「主人公の男女二人が決して離れることができない」という本作におけるもっとも特徴的な設定が決定されるのです。

さあ、寝るときもトイレのときもお風呂のときも片時も繋いだ手を離すことなく過ごさなくてはいけない運命になった二人は一体どうなってしまうのか

決して離れることのできない二人がトロイの克服に向けて歩んでいくんだね。

というのがあらすじになります。

打ち切り理由

一体この物語の結末がどうなるのか、全てを詳らかにしたいのですが、残念ながら本作は打ち切り漫画ですので、そのほぼ全てが明かされないまま終わってしまいます。

ここからは何故多くの謎を抱えたまま打ち切りになってしまったのか、全巻読み切った私の考えを述べていこうと思います。

ダブルアーツは、

「設定に関わる3つの問題」

により打ち切りになってしまった。と言えるでしょう。

設定に関わる3つの問題とはこれらです。

・設定が多すぎる

・設定を出すペースが早すぎる

・設定に無理がある

一つずつ説明していきますね。

設定が多すぎる

ですが、本当に設定が多いんです。

エルーとキリは、二人が手をつなぎ続けないといけないという使命を受けたあと、シスター協会本部へ戻るように命ぜられるのですが、本部へ戻る道中、ジャンプ漫画なので敵組織が登場して二人の行く手を阻むんですよ。

その敵組織は「ガゼル」と呼ばれるのですが、ガゼルは何故かシスターを付け狙い、ガゼルの暗殺者という刺客を放ちます。しかしエルーのようなシスターは基本的に治療を専門とし、武力を持ち合わせていません。なのでガゼルへ対抗するためミリティアと呼ばれる戦い専門のシスターがいて、そのミリティアの中でも精鋭部隊である「ファルゼン」がーー

ガゼルの中枢となるのは11人の創立メンバーでその中でもルーシー・ジズゥという男は100年もの間生きながらえているという可能性もあって、あとガゼルの真の計画とはトロイを世界に広めるというボスの望みによってーー

このように痛風になるくらいの設定過多な作品であることにより、理解が追いつかない読者も多かったと思います。

設定を出すペースが早すぎる

これは一つ目の設定過多問題にも通ずるのですが、今説明したような大量の設定を矢継ぎ早に出してくるのですよ。ただでさえ、カタカナの固有名詞が多くて覚えにくい設定が毎週追加されていくのは、連載時、読者にとってもなかなかに苦痛だったと思います。

設定に無理がある

大体からして、「この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから」という設定自体に無理があるんですよ。

男女が手を握り続けていないといけないっていうのも無理があると思うんだけど、常に二人でいないといけない

インパクトはあるけど、結構出オチっぽい設定なので。

と、このように設定絡みでついていけなかった読者たちから評価を得られず、打ち切りとなってしまったのだろうと感じました。

私はもっとゆっくりと設定を出していきながら物語を進めることができたなら違う結果になったと思っています。ただ、ジャンプのシステム上、連載開始して10週そこそこで結果が出ないと打ち切られてしまうので、設定などを大量投下して何とか読者の気を惹こうとしていたのかなと考えると、作者や編集の苦悩がうかがえますね。

っていうのは物語を展開させていく上でどこかで無理が生じていたと思うよ。

最後は?

最終的には3巻分積み上げた多数の伏線を全て丸投げして終わることとなるのですが、唯一明かされた事実は、タイトルのダブルアーツの意味ですね。これはエルーとキリの戦闘スタイルでした。二人手を繋ぎ、踊りながら闘う。瞬間、心重ねて、といった感じですね。ただ、これも1話のみのお披露目で終わってしまいます。

はたして世界からトロイの脅威は去り、二人はその手を離すことができるようになるのか、というのは全て妄想の中で補完するしかないですね。

一応3巻のおまけページでは物語の結末のその後がうかがえるようなワンシーンが差し込まれているので興味がある方はご覧になってみてください。

まとめ

設定に難はありながらも、手を離せない二人というのはロマンチックな設定で厨二心にささりました。

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